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土地家屋調査士過去問題2013年(平成25年)
第1問 未成年者Aが親権者Bの同意を得ることなく,自己が所有する甲土地についてCとの間で売買契約を締結した場合(以下この売買契約を「本件売買契約」という。)に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正誤を答えて下さい。なお, Aは,婚姻しておらず,また,甲土地に係る処分の許可及び営業の許可も,受けていないものとする。
ア Aが成年者であることを信じさせるため詐術を用いた場合には,Aが未成年者であることをCが知っていたときであっても,Aは,本件売買契約を取り消すことができない。
ア× 制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。(民21)
しかし、Aが成年者であることを信じさせるため詐術を用いた場合に,CはAが未成年者であることを知っていたとき,Aは,本件売買契約を取り消すことができる。(大判昭2.5.24)
イ Aは,成年に達する前であっても,Bの同意を得れば,本件売買契約を追認することができる。
イ〇 未成年者は法定代理人の同意を得て有効に追認をすることができる。
(民124.2.2)
■取り消すことができる行為の追認は、取り消しの原因となっていた状況が消滅し、かつ、取消権を有することを知った後にしなければ、その効力を生じない。(民124.1)
■次に掲げる場合には、前項の追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にすることを要しない。(民124.2)
※法定代理人又は制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をするとき。(民124.2.1)
■未成年者でも法定代理人の同意を得て売買契約を追認することができる。 未成年者は成年に達しなければ追認することができないが、法定代理人の同意を得れば有効に追認することができる。(民124.2.2)
ウ Aが成年に達する前にCがBに対して1か月以内に本件売買契約を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をした場合において,Bがその期間内に確答を発しないときは,本件売買契約を追認したものとみなされる。
ウ〇 制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が1か月以内に確答を発しないとき、売買契約を追認したものとみなされる。(民20.2)
エ Cが甲土地を更にDに売却した場合には,Aは,Dに対して取消しの意思表示をしなければ,本件売買契約を取り消すことができない。
エ× Aは始めに法律行為をしたCに対して意思表示をしなければいけない。取り消しをする相手としてDは第三者なので、できない。(民123、大判大正14・3・3)
■未成年者が法定代理人の同意を得ずに法律行為をしても売買契約を取り消すことができる。(民5.1.2)
■行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者(他の制限行為能力者の法定代理人として した行為にあっては、当該他の制限行為能力者を含む。)又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。(民120)
オ Aは,成年に達した後,異議をとどめずに本件売買契約の代金をCから受領した場合には,本件売買契約を取り消すことができない。
オ〇 Aは,成年に達した後,異議をとどめずに本件売買契約の代金をCから受領した場合は,追認したとみなされ、本件売買契約を取り消すことができない。(民125.1)
■追認をすることができるとき以後に、取り消すことができる行為について次に掲げる1~6の事実があったときは、追認をしたものとみなす。
ただし、異議をとどめたときは、この限りでない。(民125)
一 全部又は一部の履行
二 履行の請求
三 更改
四 担保の供与
五 取り消すことができる行為によって取得した権利の全部又は一部の譲渡
六 強制執行
第2問 A所有の甲土地についての取得時効に関する次のアからオまでの記述のうち判例の趣旨に照らし正誤を答えて下さい。
ア Bは,甲土地を無権利者Cから賃借した場合には,甲土地の賃借権を時効によって取得することはできない。
ア× Bは,甲土地を無権利者Cから賃借した場合でも,甲土地の賃借権を時効によって取得することはできる。
時効取得できるものとして「所有権の取得時効」(民162)と所有権以外の財産権で「地役権、地上権、永小作権、賃借権、無体財産権」(民163)がある。
時効取得できるもの
所有権、地役権、地上権、永小作権、賃借権、使用借権、無体財産権
■所有権を取得時効するためには、所有の意思をもって物を占有(自主占有)しなければいけない。
■所有権以外の財産権を取得時効するためには、自己の為に占有する意思を持って占有すればよい。
■賃借権の土地時効取得の要件は①と②です
①土地の継続的な用益という外形的事実が存在して②それが賃借の意思に基づくことが客観的に表現されているときは,土地賃借権の時効取得が可能である。(最判昭和43.10.8)
イ Bは,甲土地が自己の所有する物であると過失なく信じ,所有の意思をもって,平穏に,かつ,公然と甲土地の占有を開始したものの,それから10年が経過する前に当該占有が隠匿のものとなった場合には,当該占有の開始から10年間占有を継続しても,甲土地の所有権を時効によって取得することはできない。
イ〇 自己のためにする意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を10年間占有した者は、占有開始の時に善意でかつ過失がなければ所有権を取得することができる。(民162.2)
平穏に、かつ、公然と他人の物を10年間占有した者が、時効期間満了前に占有が隠匿になれば時効取得できない。
ウ Bは,甲土地を無権利者Cから買い受け,甲土地が自己の所有する物であると過失なく信じ,所有の意思をもって,平穏に,かつ,公然と甲土地の占有を開始したものの,それから10年が経過する前に甲土地がAの所有する物であることを知った場合には,当該占有の開始から10年間占有を継続しても,甲土地の所有権を時効によって取得することはできない。
ウ× Bは,甲土地を無権利者Cから買い受け,甲土地が自己の所有する物であると過失なく信じ,所有の意思をもって,平穏に,かつ,公然と甲土地の占有を開始した場合、Bは占有の開始時に善意にして無過失であれば、10年が経過する前に甲土地がAの所有する物であることを知った場合でも,10年間占有を継続していれば,悪意や有過失でも時効が10年から20年になるわけではない。(最判明治44.4.20)
Bは途中でAの所有物であると知っても(悪意になった)時効により甲土地の所有権を取得できる。
エ Bは,甲土地が自己の所有する物であると過失なく信じ,所有の意思をもって,平穏に,かつ,公然と甲土地の占有を開始し,その3年後,甲土地がAの所有する物であることを知っているCに対して甲土地を売却した。この場合において, Cは,所有の意思をもって,平穏に,かつ.公然と甲土地の占有を始め,それから7年が経過したときには,甲土地の所有権を時効によって取得することができる。
エ〇 占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。(民187.1)
一番初めに占有者となったBが善意無過失であれば、後に占有者となったCが悪意、有過失の場合でもBは3年と7年を足した10年間で時効取得を援用することができる。(最判昭和53.3.6)
■占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有に前の占有者の占有を併せて主張することができる。(民187.1)
■前の占有者の占有を併せて主張する場合には、その瑕疵をも承継する。(民187.2)
オ Bは,甲土地がAの所有する物であることを知りながら,所有の意思をもって,平穏に,かつ,公然と甲土地の占有を始め,その4年後,甲土地がBの所有する物であると過失なく信じたCに対して甲土地を売却した。この場合において, Cは,所有の意思をもって,平穏に,かつ,公然と甲土地の占有を始め,それから6年が経過したときには甲土地の所有権を時効により取得することができる。
オ × 甲土地はAの所有する物なので、Cが甲土地はBの所有する物であると過失なく信じた場合、Bが悪意で占有を開始しているのでCは10年の取得時効を援用することはできない。(民187.2)
■取得時効とは、所有の意思をもって物を一定期間占有したとき、その物の所有権を取得することができるという時効の制度である。(民162)
占有を開始した時点において自己の物であると信じ、そう信じるにつき無過失(善意かつ無過失)であれば、10年間の時効期間の経過により所有権を取得することができこれを短期取得時効という。(民162.2)
これに対して、占有を開始した時点において自己の物でないことを知り、または過失によって知らない場合(つまり悪意または有過失の場合)には、20年間の時効期間の経過により所有権を取得することができ、これを長期取得時効という(民162.1)
第3問 占有権に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正誤を答えて下さい。
ア 法人の代表者が建物を当該法人の機関として占有しつつ,当該代表者個人のためにも占有していた場合には,当該代表者は,その占有を奪われたときであっても,当該代表者個人として占有回収の訴えを提起することができない。
ア× 占有の訴えを提起できる者とは、占有者と他人のために占有をする者である(民197)。
占有権は、自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する(民180)。物を一時的に短期間だけ預かるような場合は、所有者と認められない。
■ 法人の場合、法人が所有しているということになるので、代表者個人が占有の訴えを提起することはできない(最判昭和32.2.22)
ただし、代表者個人の為に所持する等、特別な事情があれば、代表者個人として占有回収の訴えを提起することができる(最判平成10.3.10)
イ 悪意の占有者であってもその占有を奪われたときは占有回収の訴えを提起することができる。
イ〇 占有者でありさえすれば善意か悪意を問わず占有回収の訴えを提起することができる。(大判大正13.5.22)
ウ 善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴したときは,その占有の開始の時から悪意の占有者とみなされる。
ウ× 善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴したときは,訴えを起こした時から悪意の占有者になる。(民189.2)
エ 代理人によって占有をする場合における占有の善意又は悪意は,その代理人について決する。
エ〇 代理人によって占有をする場合における占有の善意又は悪意は,その代理人について決する(大判大正11.10.25)
オ 代理人によって占有をする場合において,本人がその代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じ,その代理人がこれを承諾したときは,その第三者は,占有権を取得する。
オ × 代理人が占有をする場合,本人が代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じ,その第三者がこれを承諾した時,第三者は,占有権を取得する。(民184)
「代理人がこれを承諾したとき」ではない。
第4問 次のアからオまでの記述における二つの表示に関する登記の各組合せのうち,一の申請情報によってAが申請することができるか正誤を答えて下さい。なお,各記述における不動産は,いずれも,同一の登記所の管轄区域内に所在するものとする。
ア 所有権の登記名義人がAである甲土地の分筆の登記と表題部所有者がAである乙土地の分筆の登記
ア 一の申請情報によってAが申請することができる。
管轄が同一の登記所で、登記の目的、登記原因及びその日付けが同一なので、一の申請情報によってAが申請することができる。(令4.ただし書き)
イ 表題部所有者がAである甲土地の分筆の登記と表題部所有者Aの住所についての更正の登記
イ 一の申請情報によってAが申請することができる。
同一の不動産について申請する二以上の登記が、不動産の表題部の登記事項に関する変更の登記又は更正の登記及び土地の分筆の登記若しくは合筆の登記又は建物の分割の登記、建物の区分の登記若しくは建物の合併の登記であるときは一の申請情報によってAが申請することができる。(令4ただし書き、規35.7)
ウ いずれも所有権の登記名義人がA及びBである甲土地(A及びBの持分は,各2分の1)と乙土地(Aの持分は3分の2, Bの持分は3分の1)が隣接する場合において,地目が山林であった甲土地及び乙土地が同時に宅地に造成されたときにする甲土地の地目の変更の登記と乙土地の地目の変更の登記
ウ 一の申請情報によってAが申請することができる。
管轄が同一の登記所で、登記の目的、登記原因及びその日付けが同一なので、一の申請情報によってAが申請することができる。(令4ただし書き、規35.2)
エ 所有権の登記名義人がAである甲建物の登記記録からその附属建物を分割する建物の分割の登記と当該附属建物を所有権の登記名義人がAである乙建物の附属建物とする建物の合併の登記
エ 一の申請情報によってAが申請することができる。
甲建物の登記記録からその附属建物を分割する建物の分割の登記と当該附属建物を所有権の登記名義人がAである乙建物の附属建物とする建物の合併の登記は一の申請情報によってAが申請することができる。(令4ただし書き、規35.2)
オ Aが婚姻により配偶者の氏を称することとなった場合にする甲建物の表題部所有者Aの氏名についての変更の登記と乙土地の表題部所有者Aの氏名についての変更の登記
オ 一の申請情報によってAが申請することができる。
管轄が同一の登記所で、登記の目的、登記原因及びその日付けが同一なので、一の申請情報によってAが申請することができる。(令4.ただし書き)
第5問 書面申請における添付書面(磁気ディスクを除く。)の原本の還付に関する次の記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 登記官の調査完了前であっても,請求により,原本の還付を受けることができる。
ア× 登記官の調査完了後でなければ,原本の還付を受けることができない。(規55.3)
イ 原本の還付は,申出により原本を送付する方法によって受けることができる。
イ〇 原本の還付は,申出により原本を送付する方法によって受けることができる。(規55.6)
ウ 土地の分筆の登記の申請書に添付する当該土地の抵当権の登記名義人が当該抵当権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾したことを証する書面の記名押印に係る印鑑に関する証明書は,原本の還付請求の対象となる。
ウ× 土地の分筆の登記の申請書に添付する当該土地の抵当権の登記名義人が当該抵当権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾したことを証する書面の記名押印に係る印鑑に関する証明書は,原本の還付請求ができない。(規55.1ただし書き)
エ 添付書面が偽造された書面その他の不正な登記の申請のために用いられた疑いがある書面である場合には,当該添付書面の原本の還付を請求することができない。
エ〇 偽造された書面その他の不正な登記の申請のために用いられた疑いがある書面である場合には,当該添付書面の原本の還付を請求することができない。(規55.5)
オ 会社が所有権の登記名義人である土地についての合筆の登記の申請書に添付する当該会社の代表者の資格を証する書面は,原本の還付請求の対象となる。
オ〇 会社が所有権の登記名義人である土地についての合筆の登記の申請書に添付する当該会社の代表者の資格を証する書面は,原本の還付請求の対象となる。(規55.1)
第6問 本人確認情報に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 土地家屋調査士Aが本人確認情報を提供するときは, Aが登記の申請の代理を業とすることができる者であることを証する情報を併せて提供しなければならない。
ア〇 土地家屋調査士Aが本人確認情報を提供するときは,Aが登記の申請の代理を業とすることができる者であることを証する情報を併せて提供しなければならない。(準則49.2)
イ 土地家屋調査士Aが本人確認情報を提供して登記の申請をしたものの,登記官が当該本人確認情報の内容を相当と認めることができない場合には,当該申請は,直ちに却下される。
イ× 本人確認情報の内容を相当と認めることができない場合は、事前通知の手続が採られることになるので直ちに却下されるものではない。(準則49.4)
ウ 土地家屋調査士Aが登記の申請の依頼を受ける以前から当該申請の申請人の氏名及び住所を知り,かつ,当該申請人との間に親族関係,1年以上にわたる取引関係その他の安定した継続的な関係の存在があるときは,本人確認情報として明らかにすべき「資格者代理人が申請人の氏名を知りかつ,当該申請人と面識があるとき」に当たる。
ウ〇 申請人の氏名及び住所を知り,親族関係,1年以上にわたる取引関係、その他の安定した継続的な関係の存在があるときは,「申請人の氏名を知りかつ,当該申請人と面識があるとき」にあたる。(準則49.1.2)
エ 土地家屋調査士Aが法人である申請人Bの本人確認情報を提供する場合は, Aは,Bの代表者と面談しなければならない。
エ× 法人の場合、必ず代表者と面談しなければいけないわけではなく、代表者に代わるべき者として例えば支店長や総務部長等と面談すればよい。(規72.1.1)
オ 土地家屋調査士Aが甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記の申請をそれらの土地の所有権の登記名義人であるBから依頼を受けた場合において,当該申請の半年前に,AがBからその所有に係る丙土地を丁土地に合筆する合筆の登記の申請を依頼され,本人確認情報を提供してその申請をしていたときは,甲土地及び乙土地に係る合筆の登記の申請において提供する本人確認情報として明らかにすべき「資格者代理人が申請人の氏名を知り,かつ,当該申請人と面識があるとき」に当たる。
オ〇 土地家屋調査士Aが申請の半年前に,AがBからその所有に係る丙土地を丁土地に合筆する合筆の登記の申請を依頼され,本人確認情報を提供してその申請をしていたときは,「資格者代理人が申請人の氏名を知り,かつ,当該申請人と面識があるとき」にあたる。
資格者代理人が3月以上前に本人確認情報を提供して、その申請をしていたときは,「資格者代理人が申請人の氏名を知り,かつ,当該申請人と面識があるとき」にあたる。(準則49.1.1)
第7問
次のアからオまでの記述のうち,第1欄に記載されている場合において,第2欄に記載されている登記を申請するときに,当該申請をAが単独ですることができるか正誤を答えて下さい。なお,代位による登記の申請は,考慮しないものとする。
| |
第 1 欄 |
第 2 欄 |
ア | 甲土地の表題部所有者としてA及びBが記録され,Aの持分が3分の2と,Bの持分が3分の1と記録されているものの,真正な持分は,Aが4分の3で,Bが4分の1である場合 |
甲土地についてする表題部所有者A及びBの持分の更正の登記 |
イ |
甲建物及び乙建物の所有権の登記名義人であるCが死亡し,A及びBが共同相続した場合において,その後に甲建物と乙建物が合体して1個の丙建物となったとき |
丙建物の表題登記並びに甲建物及び乙建物の表題登記の抹消の登記 |
ウ |
甲建物の表題部所有者としてAが記録されているものの,真正な所有者は,Bである場合 |
甲建物の表題部所有者の更正の登記 |
エ |
甲土地の所有権の登記名義人としてA及びBが記録されている場合 |
更正後の地積が減少することとなる甲土地の地積の更正の登記 |
オ |
甲区分建物の所有権の登記名義人としてBが記録されているものの,規約により,甲区分建物がA及びBの共用部分とされている場合 |
甲区分建物についてする共用部分である旨の登記 |
ア
ア〇 持分更正登記は共有者の1人から申請できる。(法33.3)
イ
イ〇 合体登記(丙建物の表題登記並びに甲建物及び乙建物の表題登記の抹消の登記)は共有者の1人から申請できる。(民252ただし書き)
ウ
ウ Aが単独ですることができない。甲建物の表題部所有者としてAが記録されているものの,真正な所有者は,Bである場合、真正な所有者Bから申請しなければいけない。(法33.1)
エ
エ〇 地積の更正の登記は報告的登記なので保存行為として共有者の1人から申請できる。(法38.1)
オ
オ Aが単独ですることができない。共用部分である旨の登記をする建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は,申請することができないのでAは申請することができない(法58.2)。この場合Bから申請しなければいけない。
第8問 地目に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 牧場地域内にある牧畜のために使用する建物の敷地の地目は,その建物が永久的設備と認められるものに限り,宅地とする。
ア× 牧場地域内にあるものは建物の敷地でも地目は牧場となる。(準69.4)
イ 地目が山林として記録されている土地について,その後に駐車場として使用されたものの,現在は宅地として使用されている場合には,直ちに,当該土地の地目を宅地とする地目に関する変更の登記をすることができる。
イ〇 地目が山林として記録されている土地について,その後に駐車場として使用されたものの,現在は宅地として使用されている場合には,直ちに,当該土地の地目を宅地とする地目に関する変更の登記をすることができる。
ウ 耕作地の区域内にある農具小屋の敷地の地目は,その建物が永久的設備と認められるものに限り,宅地とする。
ウ〇 耕作地の区域内にある農具小屋の敷地の地目は,その建物が永久的設備と認められるものに限り,宅地とする。(準69.3)
エ 地目が山林として記録されている甲土地に接続する乙土地の地目が宅地である場合において,甲土地がテニスコートに造成されたときは,甲土地の地目を雑種地とする地目に関する変更の登記をすることができる。
エ× 地目が宅地である土地に接続するテニスコートの地目は宅地にしなければいけない。(準69.9)
オ 温泉の湧出口及びその維持に必要な土地の地目は,鉱泉地とする。
オ〇 温泉の湧出口及びその維持に必要な土地の地目は,鉱泉地とする。(準68.7)
第9問 分筆の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 地目が畑である土地の分筆の登記を申請する場合には,添付情報として,農業委員会が分筆を許可したことを証する情報を提供しなければならない。
ア× 土地の分筆の登記で農業委員会発行の書類を提供することはない。(令別表8)
イ 甲土地の所有権の移転の仮登記の登記名義人は,甲土地の所有権の登記名義人の承諾を証する同人が作成した書面を提供して,甲土地の分筆の登記を申請することができる。
イ× 甲土地の所有権の移転の仮登記の登記名義人は,甲土地の所有権の登記名義人の承諾を証する同人が作成した書面を提供しても、仮登記の登記名義人は,土地の分筆登記をすることはできない。(法39.1)
ウ 甲土地の一部が河川法の定める河川区域内の土地となった場合において,その旨の登記を登記所に嘱託するときは,河川管理者は,甲土地の所有権の登記名義人に代わって,甲土地の分筆の登記を登記所に嘱託することができる。
ウ〇 河川管理者は,甲土地の所有権の登記名義人に代位して,甲土地の分筆の登記を登記所に嘱託することができる。(法43.4)
エ 登記官は,地図を作成するため必要があると認める場合において,甲土地の所有権の登記名義人の異議がないときは,職権で,甲土地の分筆の登記をすることができる。
エ〇 地図を作成するため必要があると認める場合において,所有権の登記名義人の異議がないときは,職権で,分筆の登記をすることができる。(法39.3)
オ 区分建物である建物の登記記録の表題部に敷地権の種類として所有権が記録されている場合には,当該敷地権の目的である土地の分筆の登記は,することができない。
オ×■一般的な共有土地の分筆登記
一般的な共有土地の分筆登記は所有者の意思により申請するもの(法39条1項)であるが、共有物の軽微変更に該当し、所有者(表題部所有者または所有権の登記名義人)またはその相続人の持分の価格の過半数の者で申請することができる。
■共有土地の管理者による分筆
土地の共有者は、その持分の価格の過半数によって、共有物の管理者を選任することができる。そして、土地の分筆登記は、共有物の管理者が、当該管理者を選任した共有者らの代理人となって申請することができる。この場合、当該管理者を選任した共有者らが登記申請人となり、それ以外の共有者らは登記申請人となる必要はない。
なお、当該申請にあたっては、持分の価格の過半数による決定により共有物の管理者を選任したことを証する情報が共有物の管理者の代理権限証書となり、これとは別に登記申請について代理権を授与したことを証する情報の提供は要しない。
■区分所有敷地の分筆登記
区分所有者は、原則として区分所有者及び議決権の各過半数による集会決議により、区分所有敷地の分筆の登記申請を管理者に行わせる決議をすることができる。これにより、当該管理者が、当該集会決議を行った区分所有者らの代理人となって、当該決議に基づいて区分所有敷地の分筆を申請することができる。
この場合、当該集会決議を行った区分所有者ら(区分所有者及び議決権の各過半数の者)が登記申請人となり、それ以外の区分所有者らは登記申請人となる必要はない。
なお、当該申請にあたっては、当該集会決議の議事録が管理者の代理権限証書となり、これとは別に登記申請について代理権を授与したことを証する情報の提供は要しない。
第10問 建物の所在に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 建物の登記記録の表題部に不動産所在事項が記録される場合において,当該建物が他の都道府県にまたがって存在するときは不動産所在事項に当該他の都道府県名が冠記される。
ア〇 建物の登記記録の表題部に不動産所在事項が記録される場合において,当該建物が他の都道府県にまたがって存在するときは不動産所在事項に当該他の都道府県名が冠記される。(準88.1)
イ 甲区分建物を主である建物とし,甲区分建物が属する一棟の建物と同一の土地上に存する別の一棟の建物に属する乙区分建物を附属建物とする建物の表題登記を申請する場合には,申請情報として,乙区分建物の属する一棟の建物が所在する土地の地番を提供することを要しない。
イ× 甲区分建物を主である建物とし,甲区分建物が属する一棟の建物と同一の土地上に存する別の一棟の建物に属する乙区分建物を附属建物とする建物の表題登記を申請する場合、乙区分建物が別の一棟の建物なので申請情報として,乙区分建物の属する一棟の建物が所在する土地の地番を記載しなければいけない。(令3.8.ホ)
ウ 建物が永久的な施設としてさん橋の上に存する場合における当該建物の登記記録には,当該建物から最も近い土地の地番を用い,「何番地先」のように当該建物の所在が記録される。
ウ〇 建物が永久的な施設としてさん橋の上に存する場合における当該建物の登記記録には,当該建物から最も近い土地の地番を用い,「何番地先」のように当該建物の所在が記録される。(準88.4)
エ 仮換地上に建物を新築した場合において,当該建物の表題登記の申請をするときは,申請情報である当該建物の所在として,従前の土地の地番を提供しなければならない。
エ× 仮換地上に新築された建物について,換地処分の公告前,表題登記を申請する場合は,申請書に記載する建物の所在として底地の地番を記載し、換地の予定地番をかっこ書きで併記する。(昭43.2.14民甲170)
オ 建物の登記記録の表題部に2筆以上の土地にまたがる建物の不動産所在事項を記録する場合には,床面積の多い部分又は主である建物の所在する土地の地番を先に記録し,他の土地の地番は後に記録する。
オ〇 建物の登記記録の表題部に2筆以上の土地にまたがる建物の不動産所在事項を記録する場合には,床面積の多い部分又は主である建物の所在する土地の地番を先に記録し,他の土地の地番は後に記録する。(準88.2)
第11問 家屋番号に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 建物の分割の登記を申請するときは,分割前の建物の家屋番号を申請情報の内容とすることを要しない。
ア× 分割前の建物を特定するためにも、分割前の建物の家屋番号は記載しなければいけない。(令3.8.ロ)
イ 団地共用部分である旨の登記を申請する場合においては,団地共用部分を共用すべき者の所有する区分建物でない建物について当該建物の不動産番号を申請情報の内容とするときであっても,当該建物の家屋番号を申請情報の内容としなければならない。
イ× 団地共用部分である旨の登記を申請する場合において,団地共用部分を共用すべき者の所有する建物の不動産番号(不動産識別事項)を申請情報の内容とすれば、当該建物の所在する市,区,郡,町,村,字及び土地の地番並びに当該建物の家屋番号を申請情報の内容とする必要はない。(令6.2.4)
ウ 建物の登記について,当該建物の所在する土地の地番の更正の登記を申請したときであっても,当該建物の家屋番号の更正の登記を申請することはできない。
ウ〇 建物の登記について,当該建物の所在する土地の地番の更正の登記を申請したときであっても,当該建物の家屋番号の更正の登記を申請することはできない。家屋番号は登記所で付されるものです。(準則79.10)
エ 区分建物である建物の登記記録においては,区分建物の表題部に当該区分建物の家屋番号が記録されるほか,一棟の建物の表題部に当該一棟の建物に属する区分建物の家屋番号が記録される。
エ〇 区分建物である建物の登記記録においては,区分建物の表題部に当該区分建物の家屋番号が記録されるほか,一棟の建物の表題部に当該一棟の建物に属する区分建物の家屋番号が記録される。(法44.1.2、規4.3)
オ 主である建物の所在する土地と附属建物の所在する土地が管轄登記所を異にする場合において,建物の表題登記を申請したときは,主である建物のほか,附属建物にも,家屋番号が付される。
オ× 家屋番号は1個の建物ごとに付すので、附属建物に家屋番号は付されない。(法45)
第12問 建物の種類又は構造に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 屋根の種類が2種類である建物についてその建物の構造を定める場合には,屋根の種類による区分として,屋根全体の面積に対する割合が10%以上の屋根の種類により,定めなければならない。
ア× 屋根全体の面積に対する割合が30%以上の屋根の種類により定める。(昭年63.3.24民三1862号)
イ 床面積に算入しない部分があり,当該部分の屋根の種類と他の部分の屋根の種類が異なる建物について,その建物の構造を定める場合には,屋根の種類による区分として,床面積に算入しない部分の屋根の種類によって定めることを要しない。
イ〇 床面積に算入しない部分の屋根の種類によって定めることを要しない。(昭63.3.24民三1862)
ウ 建物を階層的に区分してその一部を1個の区分建物とした区分建物である建物の登記記録の表題部においては,最上階の区分建物についてのみ,その専有部分の建物の表示欄中の構造欄に屋根の種類が記録される。
ウ× 建物を階層的に区分していれば屋根の種類を記録することを要しない。(準則81.3)
エ 建物の主な用途が2以上の場合には,当該2以上の用途により,建物の種類を定める。
エ〇 建物の主な用途が2以上の場合には,当該2以上の用途により,建物の種類を定める。(準則80.2) 例えば「居宅・店舗」とする。
オ 建物の各利用部分ごとに用途を異にして利用されている形態にある建物の種類は,「多目的ビル」と定める。
オ× 建物の各利用部分ごとに用途を異にして利用されている形態にある建物の種類は,「事務所・店舗」とする。(登記研究507.199頁)
第13問 建物の床面積に関する次のアからオまでの記述のうち正誤を答えて下さい。
ア 建物の一部が上階まで吹抜になっている場合には,その吹抜の部分も,上階の床面積に算入する。
ア× 建物の一部が上階まで吹抜になっている場合には,その吹抜の部分は,上階の床面積に算入しない。(準則82.8)
イ 地下街の建物の床面積は,常時一般に開放されている通路及び階段の部分を除き,壁又は柱等により区画された部分の面積により,定める。
イ〇 地下街の建物の床面積は,常時一般に開放されている通路及び階段の部分を除き,壁又は柱等により区画された部分の面積により,定める。(準則82.4)
ウ 建物の内部と外部にまたがってダストシュートがある場合には,その外部にある部分は,各階の床面積に算入しない。
ウ× 内外にまたがってダストシュートがある場合は,各階の床面積に算入する。(準則82.10)
エ 柱又は壁が傾斜している場合の床面積は,各階の床面の接着する壁その他の区画の中心線で囲まれた部分による。
エ〇 柱又は壁が傾斜している場合の床面積は,各階の床面の接着する壁その他の区画の中心線で囲まれた部分による。(準則82.9)
オ 出窓は,その高さが1.5メートル以上のもので,その下部が床面と同一の高さにあるものに限り,床面積に算入する。
オ〇 出窓は,その高さが1.5メートル以上のもので,その下部が床面と同一の高さにあるものに限り,床面積に算入する。(準則82.11)
第14問 建物の表示に関する登記の申請における添付情報に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 団地共用部分である旨の登記を申請する場合には,その旨を定めた規約を設定しことを証する情報を提供しなければならない。
ア〇 団地共用部分である旨の登記を申請する場合には,その旨を定めた規約を設定しことを証する情報を提供しなければならない。(令別表19頁)
イ 法定代理人によって建物の表題登記の申請をする場合において,当該法定代理人の権限を証する情報として戸籍の全部事項証明書を提供するときは,当該戸籍の全部事項証明書は,作成後3月以内のものであることを要しない。
イ× 法定代理人が戸籍の全部事項証明書を提供するときは市町村長が職務上作成したものについては作成後3月以内のでなければいけない。(令19.1)
ウ 登記名義人が同一である所有権の登記がある2個の建物の合体による登記の申請においては,当該合体に係る建物のうちいずれか1個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りる。
ウ〇 登記名義人が同一であれば、いずれか1個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りる。(法22、令8.1.2)
エ 甲区分建物及び乙区分建物が属する一棟の建物が新築された場合において,甲区分建物の所有者Aが乙区分建物の所有者Bに代わって乙区分建物についての表題登記を申請するときは,代位原因を証する情報として,甲区分建物の表題登記の申請情報に添付したAが甲区分建物の所有権を有することを証する情報を援用することができる。
エ〇 甲区分建物及び乙区分建物が属する一棟の建物が新築された場合において,甲区分建物の所有者Aが乙区分建物の所有者Bに代わって乙区分建物についての表題登記を申請するときは,代位原因を証する情報として,甲区分建物の表題登記の申請情報に添付したAが甲区分建物の所有権を有することを証する情報を援用することができる。(昭年58.11.10民三6400通達)
オ 建物の表題登記を申請する場合に添付する表題部所有者となる者の住所を証する情報として,当該者に係る印鑑に関する証明書を提供することができる。
オ〇 建物の表題登記を申請する場合に添付する表題部所有者となる者の住所を証する情報として,当該者に係る印鑑に関する証明書を提供することができる。(昭32.5.9民三518)
第15問 相続があった場合の表示に関する登記の申請に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 区分建物である建物を新築した場合において,その所有者について相続があったときは,相続人は,被相続人を表題部所有者とする当該建物についての表題登記を申請することができる。
ア〇 区分建物である建物を新築した場合において,その所有者について相続があったときは,相続人は,被相続人を表題部所有者とする当該建物についての表題登記を申請することができる。(法47.2)
イ 被相続人の名義で登記されている建物についての表題部の変更の登記を申請する場合においては,共同相続人の一人が当該申請をするときであっても,共同相続人全員に関する被相続人について相続があったことを証する情報を提供しなければならない。
イ× 被相続人の名義で登記されている建物についての表題部の変更の登記を申請する場合においては,共同相続人の一人が当該申請をするときでも、共同相続人の一人が相続があったことを証する情報を提供して申請することができる。(令7.1.4)
ウ 甲土地の所有権の登記名義人が死亡しその相続人がA, B及びCである場合において,「甲土地から乙土地を分筆した上,分筆後の甲土地をAが相続し,乙土地をBが相続する」旨の内容の遺産分割協議書を相続があったことを証する情報の一部として提供すれば,A及びBが共同して当該土地の分筆の登記の申請をすることができる。
ウ〇 遺産分割協議書を相続があったことを証する情報の一部として提供すれば,A及びBが共同して当該土地の分筆の登記の申請をすることができる。(登記研究229.71頁)
エ 相続があったことを証する情報として戸籍の全部事項証明書及び遺産分割協議書を提供した場合には,「相続関係説明図」を提供すれば,原本と相違ない旨を記載した謄本を提出することなく,当該戸籍の全部事項証明書及び遺産分割協議書について原本の還付を請求することができる。
エ× 添付書面の原本の還付を請求する場合において、相続関係説明図が提出されたときは、戸籍謄本又は抄本及び除籍謄本に限り、相続関係説明図をこれらの書面の謄本として取り扱って差し支えない。
「遺産分割協議書」を提供した場合は原本と相違ない旨を記載した謄本を提出しなければいけない。(平17.2.25、民二第457号民事局長通達・登研686号344頁)
オ 被相続人の死亡前に滅失した被相続人名義の所有権の登記がされている建物の滅失の登記の申請は,共同相続人の一人がすることができる。
オ〇 被相続人の死亡前に滅失した被相続人名義の所有権の登記がされている建物の滅失の登記の申請は,共同相続人の一人がすることができる。
(昭43.12.23民三1075)
第16問 区分建物の表題部の変更の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 甲区分建物の所有権の登記名義人の申請により,甲区分建物が属する一棟の建物の床面積の変更の登記がされたときは,当該一棟の建物に属する乙区分建物の所有権の登記名義人は,乙区分建物について,当該一棟の建物の床面積の変更の登記を申請することを要しない。
ア〇 甲区分建物の所有権の登記名義人の申請により,甲区分建物が属する一棟の建物の床面積の変更の登記がされたときは,当該一棟の建物に属する乙区分建物の所有権の登記名義人は,乙区分建物について,当該一棟の建物の床面積の変更の登記を申請することを要しない。(法51.6)
イ 区分建物について,当該区分建物が属する一棟の建物の構造の変更の登記を申請する場合には,既に登記された一棟の建物の名称を申請情報の内容とするときでも,変更前の一棟の建物の構造及び床面積を申請情報の内容としなければならない。
イ× 一棟の建物の名称を記載すれば変更前の建物の構造及び床面積を申請情報の内容とする必要はない。(令3.8.へ)
ウ 敷地権の目的である土地として甲土地及び乙土地が登記されている敷地権付き区分建物について,一部の取壊しによって甲土地上に当該区分建物が属する一棟の建物が所在しなくなった場合には,その取壊しの日から1か月以内に,敷地権が敷地権でなくなったことによる区分建物である建物の登記記録の表題部の変更の登記を申請しなければならない。
ウ× 区分建物が属する一棟の建物が所在する土地が建物の一部の滅失により建物の所在する土地以外の土地となったときでも、その土地は規約により建物の敷地と定められたものとみなされるので、敷地権が敷地権でなくなったことによる区分建物の表題部の変更の登記を申請する必要はない。(区分法5.2)
エ 分筆により区分建物が属する一棟の建物の所在しない土地が生じた場合において,当該区分建物についてその属する一棟の建物の所在の変更の登記を申請するときは,添付情報として,変更後の建物図面を提供しなければならない。
エ〇 分筆により区分建物が属する一棟の建物の所在しない土地が生じた場合において,当該区分建物についてその属する一棟の建物の所在の変更の登記を申請するときは,添付情報として,変更後の建物図面を提供しなければならない。(令別表14頁)
この場合、一棟の建物の所在欄に「年月日地番変更」と記載する。
オ 区分建物の床面積が増加した後,所有権の登記名義人から当該区分建物の所有権を取得した者は,所有権の移転の登記をする前においても,当該区分建物の表題部の変更の登記を申請する義務を負う。
オ× 建物の表題部変更登記は,表題部所有者又は所有権の登記名義人に申請義務がある。(法51.2)
第17問 乙建物を甲建物に合併する建物の合併の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。なお,各記述において,甲建物と乙建物のいずれにも抵当権若しくは賃借権の登記又は所有権の仮登記がある場合は,各登記又は仮登記は,登記の目的,申請の受付年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一であるものとする。
ア 甲建物と乙建物のいずれにも抵当権の設定の登記がある場合において,乙建物についてのみ抵当権の債権額の変更の登記がされているときは,建物の合併の登記をすることができない。
ア〇 甲建物と乙建物のいずれにも抵当権の設定の登記がある場合において,乙建物についてのみ抵当権の債権額の変更の登記がされているときは,建物の合併の登記をすることができない。(昭年58.11.10民三6400通達)
イ 乙建物についてのみ抵当権の設定の登記がある場合においても,当該抵当権の抵当権者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報を提供すれば,建物の合併の登記をすることができる。
イ× 建物の合併の登記で当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報を提供して申請することはできない。(法56.5)
ウ 甲建物と乙建物のいずれにも賃借権の設定の登記がある場合においても,建物の合併の登記をすることができる。
ウ× 賃借権のような所有権の登記以外の権利に関する登記がある建物の合併の登記は,原則としてできない。(規131)
エ 甲建物と乙建物がいずれも区分建物であり,甲建物についてのみ敷地権の登記があるときにおいても,建物の合併の登記をすることができる。
エ〇 甲建物と乙建物がいずれも区分建物であり,甲建物についてのみ敷地権の登記があるときにおいても,建物の合併の登記をすることができる。(法56)
オ 甲建物と乙建物のいずれにも所有権の仮登記がある場合には,建物の合併の登記をすることができない。
オ〇 甲建物と乙建物のいずれにも所有権の仮登記がある場合には,建物の合併の登記をすることができない。(法56.5)
第18問 次の対話は,筆界特定に関する教授と学生の対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち,正誤を答えて下さい。
教授:筆界特定登記官によって筆界特定がされ,筆界特定書が書面をもって作成されたという事例について,考えてみましょう。
筆界特定登記官が筆界特定をした後は,どのような手続が行われますか。
学生ア:筆界特定登記官は,遅滞なく,筆界特定の申請人に対し,筆界特定書の写しを交付する方法により当該筆界特定書の内容を通知するとともに,筆界特定をした旨を公告しかつ,関係人に通知しなければなりません。
ア〇 筆界特定登記官は,遅滞なく,筆界特定の申請人に対し,筆界特定書の写しを交付する方法により当該筆界特定書の内容を通知するとともに,筆界特定をした旨を公告しかつ,関係人に通知しなければなりません。(法144.1、規232.1)
教授:筆界特定の対象土地の所在地を管轄する登記所がA法務局のB出張所である場合において,筆界特定がされた後は,筆界特定書を含む筆界特定手続記録は,どこに保管されますか。
学生イ:筆界特定書を含む筆界特定手続記録は,B出張所ではなく,A法務局において保管されます。
イ× 筆界特定手続記録は,対象の土地を管轄する登記所のB出張所に保管されます。(法145)
教授:筆界特定書を含む筆界特定手続記録に記載された情報の保存期間は,どのようになっていますか。
学生ウ:筆界特定書を含む筆界特定手続記録に記載された情報の保存期間は.永久とされています。
ウ× 筆界特定書は永久に保存されるが,筆界特定手続記録に記載され,又は記録された情報は対象土地の所在地を管轄する登記所が筆界特定手続記録の送付を受けた年の翌年から30年間保存される。(規235.1~2)
教授:筆界特定書が作成された場合においては,誰でも当該筆界特定書の写しの交付を請求することはできますか。
学生エ:はい。何人も,登記官に対し,手数料を納付して,筆界特定書の写しの交付を請求することができます。
エ〇 筆界特定書が作成された場合においては,何人も,登記官に対し,手数料を納付して,筆界特定書の写しの交付を請求することができる。(法149.1)
教授:甲土地の登記記録に筆界特定がされた旨の記録がある場合において,甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をするときは,分筆後の乙土地につき,筆界特定がされた旨が記録されますか。
学生オ:筆界特定がされた旨の記録が乙土地の登記記録に転写されることとなります。
オ〇 甲土地の登記記録に筆界特定がされた旨の記録がある場合,甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をするときは,分筆後の乙土地につき,筆界特定がされた旨を転写するものとされている。(平成17.12.6民二2760通達)
第19問 登記官の処分に対する審査請求に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア Aが所有権の登記名義人である土地の分筆の登記の申請が却下された場合において,Aがその却下処分につき審査請求をしたときは,当該土地の抵当権の登記名義人であるBは,審査庁の許可を得て,参加人として当該審査請求に参加することができる。
ア× 抵当権の登記名義人は,いかなる場合でも審査請求に参加することができない。(法158)
イ 審査請求は,登記官を経由してしなければならない。
イ〇 審査請求は,登記官を経由してしなければならない。(法156.2)
ウ 審査請求は,処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内に,しなければならない。
ウ× 登記官の処分に係る審査請求についてはいつでも審査請求ができる。(法158)
エ 法務局又は地方法務局の長が審査請求につき裁決をしたときは,裁決書の謄本を審査請求人及び登記官に交付する。
エ〇 法務局又は地方法務局の長が審査請求につき裁決をしたときは,裁決書の謄本を審査請求人及び登記官に交付する。(準則145.1)
オ 当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長は,審査請求を理由があると認めるときは,登記官に相当の処分を命じ,その旨を審査請求人のほか登記上の利害関係人に通知しなければならない。
オ〇 登記官を監督する法務局又は地方法務局の長は,審査請求を理由があると認めるときは,登記官に相当の処分を命じ,その旨を審査請求人のほか登記上の利害関係人に通知しなければならない。(法157.3)
第20問 土地家屋調査士の義務に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 土地家屋調査士は,筆界特定の手続についての代理の依頼を拒むことはできるが,正当な事由がある場合でなければ,当該代理についての相談の依頼を拒むことはできない。
ア× 土地家屋調査士は,筆界特定手続について代理及び相談については依頼に応じる義務がない。(調法22)
筆界特定手続について法務局、地方法務局に提出、又は提供する書類又は、電磁的記録の作成と事務についての相談については調査士に応じる義務がある。(士22条、3Ⅰ⑤⑥)
イ 土地家屋調査士がその業務に関して虚偽の調査又は測量をしたときは,当該土地家屋調査士は,1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。
イ〇 土地家屋調査士は虚偽の調査又は測量をしてはいけない。(調法23)
虚偽の調査又は測量をしたときは1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。(調法71)
ウ 土地家屋調査士は,その業務を行う地域における土地の筆界を明らかにするための方法に関する慣習その他の土地家屋調査士の業務についての知識を深めるよう,努めなければならない。
ウ〇 土地家屋調査士は,その業務を行う地域における土地の筆界を明らかにするための方法に関する慣習その他の土地家屋調査士の業務についての知識を深めるよう,努めなければならない。(新司法書士法、土地家屋調査士法、148頁)
エ 土地家屋調査士は,2以上の事務所を設けることができない。
エ〇 土地家屋調査士は,2以上の事務所を設けることができない。(調法規18)
オ 土地家屋調査士は,会則の定めるところにより,業務上使用する職印を定めなければならない。
オ〇 土地家屋調査士は,会則の定めるところにより,業務上使用する職印を定めなければならない。(規則20)
※土地家屋調査士2013年(平成25年)の過去問は、ここまでです。
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