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土地家屋調査士過去問2001年(平成13年)
第1問 地図に準ずる図面に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 地図に準ずる図面として備え付けた図面が修正等により地図としての要件を充足することとなったときは,その図面を地図として備え付けることになる。
ア〇 地図に準ずる図面として備え付けた図面が修正等により地図としての要件を充足することとなったときは,その図面を地図として備え付けることになる(準則13.2)。
イ 地図に準ずる図面は,土地の位置,形状及び地番を表示しているものでなければならない。
イ〇 地図に準ずる図面は,土地の位置,形状及び地番を表示しているものでなければならない(法14.5)。
ウ 地図に準ずる図面については,利害の関係ある部分に限り,その写しの交付を請求することができる。
ウ× 地図に準ずる図面については,利害の関係の有無に関係なく写しの交付を請求することができる(法24条3.3、準則206.9)。
エ 地図に準ずる図面には番号が付され,その番号は登記用紙中表題部の地図番号欄に記載することとされている。
エ× 地図や建物所在図には番号が付されその番号は登記用紙中表題部の地図番号欄に記載する(細則10.2.3、平13.2.16民三484)、(登記研究456号130)。
地図に準ずる図面に番号は付されない。(規15、平成5年全国主席登記官会同における質疑応答一.一.3)
オ 地図に準ずる図面に記載されている土地の境界に誤りがあるときは,その土地の抵当権者は,訂正の申出をすることができない。
オ〇 地図に準ずる図面に記載されている土地の境界に誤りがあるとき,土地の抵当権者は,訂正の申出をすることができない。(規16.1、昭52.12.7民三5936、平成17.2.25民二457)
第2問 建物の表示に関する登記の申請書に添付する図面に関する次のアからオまでの記述のうち,正誤を答えて下さい。
ア 既登記の建物を取り壊さずに隣地にえい行移転した場合における建物の表示変更の登記の申請書には,えい行移転後の建物図面を添付しなければならない。
ア〇 既登記の建物を取り壊さずに隣地にえい行移転した場合(準則144条2項)における建物の表示変更の登記申請書には,えい行移転後の建物図面を添付しなければならない(法51.1、令7.1.6)。
イ 建物の東側に位置していた部屋を取り壊し,その建物の南側に床面積を同じくする同形の部屋を増築した場合における建物の表示変更の登記の申請書には,変更後の建物図面及び各階平面図を添付しなければならない。
イ〇 建物の一部取り壊し増築工事をした場合に、工事前と工事後の床面積が変わらない場合でも「年月日一部取壊し」「年月日増築」を登記原因として建物の表示変更の登記を申請しなければいけない。(登記研究618.71頁)そして,変更後の建物図面及び各階平面図を添付しなければいけない(法51.1,令47.1.6)。
ウ 分筆の登記により建物の敷地の地番が変更した場合における建物の表示変更の登記の申請書には,建物図面を添付することは要しない。
ウ× 分筆の登記により建物の敷地の地番が変更した場合における建物の表示変更の登記申請書には,建物図面を添付することを要する(法51.1、準則158、登記研究553号134頁)。
エ 附属建物を主たる建物から分割する場合における登記の申請書には,建物図面を添付しなければならないが,各階平面図を添付することは要しない。
エ× 附属建物を主たる建物から分割する場合における登記申請書には,建物図面と各階平面図を添付することを要する(法93.8.2)。
オ 一棟の建物を区分した建物(以下「区分建物」という)の表示の登記の申請書には,その区分建物が属する一棟の建物の各階平面図を添付することは要しない。
オ〇 一棟の建物を区分した建物の表示の登記申請書には,各専有部分の各階平面図を添付することを要するが,その区分建物が属する一棟の建物の各階平面図を添付することは要しない(昭39.8.7民甲2728号回答)。
第3問 建物を合体した場合の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 表題部所有者を異にする2つの建物を合体した場合の合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消の申請は、そのいずれの所有者からもすることができる。
ア〇 表題部に記載した所有者を異にする2つの建物を合体した場合の合体による建物の表題登記及び合体前の建物の表題部の登記の抹消の申請は,そのいずれの所有者からもできる。(平5.7.30民三5320号通達第六・二・(1))
イ いずれも所有権の登記がある2つの建物を合体した場合には、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消並びに合体後の建物の所有権の登記をも併せて申請しなければならない。
イ× いずれも所有権の登記がある2つの建物を合体した場合,合体による建物の表題登記,合体前の建物の表題部の登記の抹消の登記を申請しなければいけない(法49.1)。ただし、所有権の登記をも併せて申請する必要はない。
ウ 主である建物と附属建物とを合体した場合には、建物の表題部の変更の登記を申請しなければならない。
ウ〇 主である建物と附属建物とを合体した場合には,建物の表示変更の登記を申請する(法51.1、準則95、平成5.7.30民三5320)。
合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請してはいけない。
エ 合体前の建物の一方に抵当権の登記がある場合、その登記が合体後の建物について消滅するときは抵当権者が承諾したことを証する情報又はこれに対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならないが、その登記が合体後の建物の持分の上に存続するときはそれらを提供することは要しない。
エ× 合体前の建物の一方に抵当権の登記がある場合,その登記が合体後の建物について消滅する場合は抵当権者の承諾書又はこれに対抗することができる裁判の謄本を添付しなければならない。(法50、規則120.5)
合体後の建物の持分の上に存続するときは、合体後の建物の持分の割合を定めるにつき,その登記名義人の承諾書またはこれに対抗することができる裁判の謄本を添付しなければいけない(令7.1.6)。
オ 一棟の建物を区分した建物(以下「区分建物」という。)の隔壁を除去して隣接する区分建物との合体により新たな区分建物が生じた場合には、合体後の区分建物の表題登記及び合体前の区分建物の表題部の登記の抹消を申請しなければならない。
オ〇 一棟の建物を区分した建物(以下「区分建物」という)の隔壁を除去して隣接する区分建物との合体により新たな区分建物が生じた場合,合体による区分建物の表題登記と合体前の区分建物の表題部の登記の抹消を申請しなければならない。(法93.4.2、平5.7.30民三5320号通達第六・一)
第4問 建物の所有権に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正誤を答えて下さい。
ア 建物の賃借人が、賃貸人である所有者の承諾を得て、建物の増築工事をした場合において、その増築部分が既存建物の構成部分となったときは、増築後の建物は、既存部分と増築部分との価格割合を持分として、賃貸人と賃借人の共有となる。
ア× 建物の貸借人が,賃貸人である所有者の承諾を得て,建物の増築工事をした場合に,その増築部分が既存建物の構成部分となれば,増築後の建物は,賃貸人である所有者の所有となるので、賃貸人と貸借人の共有とはならない。(民法242、大判大5.11.29)
イ 建物建築工事の請負契約において建物の完成と同時に注文者に所有権が帰属する旨の合意がされている場合であっても、請負人が建築材料の全部を提供しており、かつ、注文者への引渡しがされていないときは、建物の所有権は、完成と同時に請負人に帰属する。
イ× 建物建築工事の請負契約において建物の完成と同時に注文者に所有権が帰属する旨の合意がされていれば、建物の完成と同時に注文者に所有権が帰属する(最判昭46.3.5)。
注文者に所有権が帰属する旨の合意がされていない場合で、請負人が建築材料の全部を提供し,かつ、注文者への引渡しがされていないとき、建物の所有権は,完成と同時に請負人に帰属する。(最判昭46.3.5)
ウ 注文者が建物の建築材料の主要部分を提供したときは、建物の所有権は、特約がない限り、完成と同時に注文者に帰属する。
ウ〇 注文者が建物の建築材料の主要部分を提供したとき,建物の所有権は,特約がない限り,完成と同時に注文者に帰属する。(大判昭7.5.9)
エ 請負人が棟上げの時までに請負代金の半額以上を注文者から受領し、残代金も工事の進行に応じて受領しているときは、建物の所有権は、特約がない限り、完成と同時に注文者に帰属する。
エ〇 請負人が棟上げの時までに請負代金の半額以上を注文者から受領し,残代金も工事の進行に応じて受領しているとき,建物の所有権は,特約がない限り,完成と同時に注文者に帰属する。(最判昭44.9.12)
オ 建築途中で放置されていた建造物に、第三者が材料を提供して工事を行い、独立した建物として完成させた場合において、その材料の価格に工事により生じた価格を加えたものが、その工事前の建造物の価格を超えるときは、建物の所有権は、完成と同時にその第三者に帰属する。
オ〇 建築途中で放置されていた建造物に,第三者が材料を提供して工事を行い,独立した建物として完成させた場合に,その材料の価格に工事により生じた価格を加えたものが,その工事前の建造物の価格を超えるとき,建物の所有権は,完成と同時にその第三者に帰属する。(最判昭54.1.25)
第5問 Aは、自己所有の甲土地を、次の図で示す甲1及び甲2の各土地に分筆した。この場合において、甲2の所有者が公道に出るための通行権に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア Aが甲2をBに譲渡した場合において、甲1にA所有の建物が存在し、C所有の乙土地が空き地であるときは、Bは、乙土地について通行権を主張することができる。
ア× Aが甲2をBに譲渡した場合、Bの甲2は袋地となるので、BはAが所有する甲1(残余地)についてのみ通行権を主張することができる。
C所有の乙土地が空き地であるときでもBは,乙土地について通行権を主張することができない(民213.1)。
イ Aは、甲1をDに譲渡した場合でも、甲1について通行権を主張することができる。
イ〇 Aは、甲1をDに譲渡した場合、Aは甲2の通行権を有するが、甲2は袋地となるので、AはDが所有する甲1(残余地)についてのみ通行権を主張することができる(民213.1)。C所有の乙土地が空き地であるときでもAは,乙土地について通行権を主張することができない(民213.1)。
ウ Aが甲2をBに譲渡した後、甲1を乙土地の所有者Cに譲渡した場合、Bは、甲1について通行権を主張することはできない。
ウ× Aが甲2(袋地)をBに譲渡した後,甲1(残余地)を乙土地の所有者Cに譲渡した場合,Bは,甲1(残余地)について通行権を主張することができる(最判平2.11.20)。
エ Aから甲2を譲り受けたBは、その後、契約によって乙土地の一部について通行権を取得したとしても、甲1について通行権を主張することができる。
エ× Aから甲2(袋地)を譲り受けたBは,その後,契約によって乙土地の一部について通行権を取得すると,甲2が袋地ではなくなるので,甲1(残余地)について通行権を主張することができない(最判昭43.3.28)。
オ Aから甲2を譲り受けたBは、その後に乙土地の所有権を取得したときは、甲1について通行権を主張することはできない。
オ〇 Aから甲2(袋地)を譲り受けたBは,その後に乙土地の所有権を取得すれば甲2が袋地ではなくなるので,甲1(残余地)について通行権を主張することはできない。
第6問 次の対話は、地役権設定の登記がある土地の分筆の登記に関する土地家屋調査士と補助者との間の対話である。調査士の質問に対する次のアからオまでの補助者の回答のうち、正誤を答えて下さい。
調査士:地役権設定の範囲を一筆の土地の一部とする地役権設定の登記がある土地を分筆し、分筆後の土地の一部に地役権が存続するようにする場合には、分筆の登記の申請情報と併せて、当該地役権設定の範囲を証する地役権者が作成した情報を提供しなければなりませんが、その理由は何ですか。
補助者:ア 分筆の登記は、所有権の登記名義人が申請するので分筆の登記の申請情報の内容として提供された当該地役権設定の範囲に間違いがない事を明らかにする為です。
ア〇 分筆登記は、所有権の登記名義人から申請する。(法39.1)
地役権設定の範囲を一筆の土地の一部とする地役権設定登記がある土地の分筆登記を申請する場合、申請情報と併せて、当該地役権設定の範囲を証する地役権者が作成した情報を提供しなければならない。その理由は「地役権設定の範囲」及び「地役権図面の内容に間違いがない事を明らかにするため」である。(令7.1.6)
調査士:地役権者は、要役地の所有者に限られますか。
補助者:イ いいえ。要役地の地上権者、永小作権者や賃借権者も、地役権者となることがあります。
イ〇 地役権者になれるものは,要役地の所有者に限られず,要役地の地上権者,永小作権者や賃借権者も地役権者となれる(昭36.9.15民甲2324号回答)。
調査士:要役地の賃借権が賃借権の登記を具備しておらず、借地上に所有する建物について登記を具備した者であるときは、地役権設定の登記を申請することができますか。
補助者:ウ できます。要役地地役権の登記は建物の登記記録にする事になります。
ウ× 特定の「土地」を要役地とする地役権設定登記を申請することはできるが「建物」を要役地とする地役権設定登記を申請することはできない。(登記研究487.167頁)
■要役地の地上権者・賃借権者が地役権を設定した場合、要役地の地上権・賃借権を承役地の所有者に対して利用権を主張する場合、登記を備えておかなければいけない。
■要役地の賃借権者が賃借権の登記を具備していなければ、地役権設定登記の申請をすることができない。(不動産登記法・補訂版749頁青林書院刊)
調査士:最初の分筆の登記の事例において、要役地について、地役権の登記後に,売買を原因とする所有権移転の登記がされている場合にも、分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権設定の範囲を証する地役権者が作成した情報及び地役権図面を提供しなければなりませんか。
補助者:エ この場合には、特約の登記がない限り要役地の所有権の移転により地役権は消滅しているので地役権者の作成した情報等を提供する必要はありません。
エ× 要役地の所有権が移転すれば、地役権も当然に新所有者に移転する。要役地について,地役権の登記後に,売買を原因とする所有権移転の登記がされていても,地役権が消滅するものではないので分筆の登記申請書に,地役権者の証明書及び地役権図面を添付しなければいけない。(令7.1.6.)
調査士:地役権設定の範囲を一筆の土地の全部とする地役権設定の登記がある土地について分筆の登記を申請した場合には、分筆の登記により要役地の登記記録の記録事項に変更が生ずることになりますが、この変更に関し、要役地の所有者は、記録事項の変更の登記を申請しなければなりませんか。
補助者:オ 登記官が職権で変更の登記をすることになるのでその必要はありません。
オ〇 地役権設定の範囲を1筆の土地の全部とする地役権設定の登記がある土地について分筆の登記を申請した場合,分筆の登記により要役地の登記簿の記載事項に変更が生じるが,登記官が職権で変更の登記をすればよく,要役地の所有者が,記載事項の変更の登記を申請する必要はない(昭36.5.17民甲1158号)。
第7問 一棟の建物を区分した建物(以下「区分建物」という。)の登記の申請に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 区分建物の表題登記は、原始取得者がその申請前に死亡したときは、その相続人が自らを所有者として申請することができる。
ア× 区分建物の表題登記は,原始取得者がその申請前に死亡したとき,その相続人は原始取得者を所有者として申請することができる(昭58.11.10民三6400号第二・三・2)。
相続人が自らを所有者として区分建物の表題登記を申請することはできない。
イ 敷地利用権に関する規約を添付して、敷地権がある区分建物の表題登記を申請する場合には、一棟の建物に属する各専有部分に係る敷地権の割合の合計は、必ずしも1になるとは限らない。
イ〇 敷地利用権に関する規約を添付して、敷地権がある区分建物の表題登記を申請する場合には、一棟の建物に属する各専有部分に係る敷地権の割合の合計は、必ずしも1になるとは限らない。一部の専有部分について分離処分可能規約を設定して敷地権がない専有部分とすることもできるので必ずしも1になるとは限らない(昭58.11.10民三6400号第二・三・4、昭和58年全国主席登記官会同における質疑応答第一.8)。
ウ 区分建物でない甲建物に接続して乙建物を新築したことにより甲建物が区分建物となったときは、甲建物について区分建物となったことによる表題部の変更の登記をした後でなければ、乙建物の表題登記を申請することはできない。
ウ× 区分建物でない甲建物に接続して乙建物を新築したことにより甲建物が区分建物となったときは,甲建物について区分建物となったことによる表示変更の登記と併せて,乙建物の表題登記を申請しなければならない(法48.3、法52.1)。
エ 敷地権が敷地権でなくなったことによる区分建物の表題部の変更の登記が申請された場合において、抵当権の登記で建物のみに関する旨の付記がないものがあるときは、登記官は、共同担保目録を作成しなければならない。
エ〇 敷地権が敷地権でなくなったことによる区分建物の表題部の変更の登記が申請された場合において、抵当権の登記で建物のみに関する旨の付記がないものがあるときは、登記官は、共同担保目録を作成しなければならない(規124.6)。
オ 一棟の建物の全部が滅失したときは、その一棟の建物に属する区分建物の所有者は、自己が所有する区分建物の滅失の登記と一棟の建物の滅失の登記を同一の申請情報で申請しなければならない。
オ× 一棟の建物の全部が滅失したときは、その一棟の建物に属する区分建物の所有者は、自己が所有する区分建物の滅失の登記と一棟の建物の滅失の登記を同一の申請情報で申請する必要はなく、区分建物の所有者の一人から一棟の建物の滅失の登記を申請すればよい(昭和38.8.1民三426)。
第8問 共用部分である旨の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 抵当権の登記がある建物についてする共用部分である旨の登記の申請情報には、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該抵当権者が作成した情報又は当該抵当権の登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。
ア〇 抵当権の登記がある建物についてする共用部分たる旨の登記申請書には,その抵当権者の承諾書又はこれに対抗することができる裁判の謄本を添付しなければならない(法58.3、令7.1.6)。
共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分又は団地共用部分である建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾があるとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者の承諾を得たときに限る。)でなければ、申請することができない(法58.3)。
イ 共用部分である旨の登記がある建物の滅失の登記の申請情報には、当該建物の所有者を証する情報を併せて提供しなければならない。
イ〇 共用部分である旨の登記がある建物の滅失の登記の申請情報には、当該建物の所有者を証する情報を提供しなければならない(令7.1.6)。
ウ 共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合における登記の申請情報には、建物図面及び各階平面図並びに表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報を提供することを要しない。
ウ× 共用部分たる旨を定めた規約を廃止した場合における登記申請書に,建物図面及び各階平面図は添付する必要がないが所有権を証する書面は添付することを要する(令7.1.6、令別表21)。
エ 表題登記がない建物を共用部分とする旨の規約を定めたときは、建物の表題登記と共用部分である旨の登記を一の申請情報で申請することができる。
エ× 表題登記がない建物を共用部分とする旨の規約を定めたとき,建物の表示登記と共用部分である旨の登記を同一の申請書で申請することはできない(法46条)。
オ 所有権の登記がある区分建物を共用部分とする旨の規約を定めたとき、所有権の登記名義人は、その規約の設定の日から一月以内に共用部分である旨の登記を申請しなければならない。
オ× 所有権の登記がある区分建物を共用部分とする旨の規約を定めたときは、所有権の登記名義人は、その規約の設定の日から一月以内に共用部分である旨の登記を申請しなければならないという規定はない(法58.2)。
共用部分である旨の登記は第三者対抗要件のため申請義務を定めた規定はない。
第9問 建物の表示に関する登記の申請情報の内容である建物の所在に関する次の1から5までの記述のうち、正誤を答えて下さい。
1 土地区画整理事業の施行区域内の土地について仮換地の指定がされた後、その土地の上に建物が新築されたときは、その建物の所在としては,従前の土地ではなく仮換地として指定された土地の所在地番を提供し、換地の予定地番が定められているときは、その予定地番も括弧書きで提供する。
1〇 土地区画整理事業の施行区域内の土地について仮換地の指定がされた後、その土地の上に建物が新築されたときは、その建物の所在としては,従前の土地ではなく仮換地として指定された土地の所在地番を提供し、換地の予定地番が定められているときは、その予定地番も括弧書きで提供する(昭43.2.14民甲170号回答)。
2 一棟の建物を区分した建物(以下「区分建物」という。)に区分建物でない附属建物があるときは、その附属建物の所在は、区分建物の表題部の附属建物の表示欄中の構造欄に記録する。
2〇 一棟の建物を区分した建物(以下「区分建物」という。)に区分建物でない附属建物があるときは、その附属建物の所在は、区分建物の表題部の附属建物の表示欄中の構造欄に記録する。(法44.5、規4.3)
3 2階部分の床面積が1階部分の床面積より大きい場合において、2階の床面の突き出た部分を支持する支柱の存する土地が1階部分の存する土地と地番を異にするときは、その建物の所在としては、1階部分の存する土地の地番のほか、その支柱の存する土地の地番も記録する。
3〇 2階部分の床面積が1階部分の床面積より大きい場合において、2階の床面の突き出た部分を支持する支柱の存する土地が1階部分の存する土地と地番を異にするときは、その建物の所在としては、1階部分の存する土地の地番のほか、その支柱の存する土地の地番も記録する。
4 海上の構築物である桟橋の上に存する建物の所在は、その建物に最も近い土地の地番を用いて「何番地先」のように記録する。
4〇 海上の構築物である桟橋の上に存する建物の所在は、その建物に最も近い土地の地番を用いて「何番地先」のように記録する。(準則88.4)
5 区分建物を主である建物とし、これと同一の土地の上に存する別の区分建物を附属建物とする建物の表題登記の申請情報として、その附属建物の所在地番を提供することは要しない。
5×区分建物である附属建物(附属建物が区分建物である場合)にあっては、当該附属建物が属する一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番が登記事項となる。(法44.1.5)
建物又は附属建物が区分建物であるときは、当該建物又は附属建物が属する一棟の建物の構造及び床面積が登記事項となる。(法44.1.7)
建物又は附属建物が区分建物である場合で、当該建物又は附属建物が属する一棟の建物の名称があるときは、その名称が登記事項となる。(法44.1.8)
附属建物が主である建物と同一の1棟の建物に属するものである場合において,当該附属建物に関する登記事項を記録するには,その1棟の建物の所在する市,区,郡,町,村,字及び土地の地番並びに構造及び床面積を記録することを要しない。(準89)
附属建物が主である建物と別の1棟の建物に属するものである場合,一棟の建物の所在,構造,床面積並びに一棟建物の名称がある場合はその名称を附属建物表示欄の構造欄に記載する。(法44.7~8、令3.8ホ)
第10問 同一の登記所の管轄区域内にある数個の不動産の表示に関する登記の一括申請に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 既登記の建物を取り壊し、同一敷地内に同一の材料を用いて建物を建築した場合における建物の滅失の登記と建物の表題登記は、所有者が同一であれば、同一の申請情報で申請することができる。
ア× 既登記の建物を取り壊し,同一敷地内に同一の材料を用いて建物を建築した場合における建物の滅失の登記と建物の表題登記は,所有者が同一でも同一の申請書で申請することはできない。
イ 甲土地の地積の更正の登記と乙土地の地目の変更の登記は、所有者が同一であれば、同一の申請情報で申請することができる。
イ× 甲土地の地積の更正の登記と乙土地の地目の変更の登記は、登記の目的並びに登記原因及びその日付が異なるので同一の申請情報で申請することはできない(令4ただし書き)。
同一の登記所の管轄区域内にある二以上の不動産について申請する
登記の目的並びに登記原因及びその日付が同一であるときは、一の申請情報で申請できる(令4ただし書き)。
ウ 竣功認可の告示がされた公有水面埋立地の土地の表題登記は、登記原因、その日付及び所有者が同一であれば、何筆でも同一の申請情報で申請することができる。
ウ〇 竣功認可の告示がされた公有水面埋立地の土地の表題登記は、登記原因、その日付及び所有者が同一であれば、何筆でも同一の申請情報で申請することができる。
エ 居宅として使用していた建物の一部を取り壊し、瓦ぶきをスレートぶきにふき替え、店舗に改造した上で、附属建物を新築した場合にする登記は、同一の申請情報で申請することができる。
エ〇 居宅として使用していた建物の一部を取り壊し、瓦ぶきをスレートぶきにふき替え、店舗に改造した上で、附属建物を新築した場合、建物表題部変更登記として、同一の申請情報で申請することができる(規35.6)。
オ 甲土地の分筆の登記と乙土地の分筆の登記は、所有者が同一であれば、同一の申請情報で申請することができる。
オ〇 甲土地の分筆の登記と乙土地の分筆の登記は、所有者が同一であれば、同一の申請情報で申請することができる。
甲土地と乙土地が同一の登記所の管轄区域内にあり所有者が同一であれば一の申請情報で申請できる(令4ただし書き)。
第11問 地図に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 地図には、筆界点の位置を求めるための基準となる基本三角点等の位置が表示されていなければならない。
ア〇 地図には,筆界点の位置を求めるための基準となる基本三角点等の位置が表示されていなければならない(規13.1.7)。
イ 地図は、電磁的記録に記録することができないときは、ポリエステル・フイルム等を用いて作成することができる。
イ〇 地図は、電磁的記録に記録することができないとき、ポリエステル・フイルム等を用いて作成することができる(準12条1項但)。
ウ 地図は、数筆単位で作成しなければならない。
ウ× 地図は,1筆または2筆以上の土地ごとに作成する(法14.2)。
エ 地図は、適宜の縮尺で作成することができる。
エ〇 地図の縮尺は、次の各号に掲げる地域にあっては、当該各号に定める縮尺によるものとする。ただし、土地の状況その他の事情により、当該縮尺によることが適当でない場合は、適宜の縮尺で作成することができる。
■市街地地域(主に宅地が占める地域及びその周辺の地域)
250分の1又は500分の1
■村落・農耕地域(主に田、畑又は塩田が占める地域及びその周辺の地域)
500分の1又は1000分の1
■山林・原野地域(主に山林、牧場又は原野が占める地域及びその周辺の地域)
1000分の1又は2500分の1
オ 閉鎖された地図は、50年間保存される
オ× 閉鎖された地図は,永久に保存される(規28.2)。
第12問 土地の合筆の登記の制限に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 破産手続開始の登記がされている土地については、破産手続終結の登記がされていても、合筆をすることができない。
ア× 破産手続開始の登記、破産手続終結の登記がされている土地は、合筆登記をすることができる(登記研究429.123頁)。
イ 要役地についてする地役権の登記がされている土地については、合筆をすることができない。
イ〇 要役地についてする地役権の登記がされている土地については、合筆をすることができない(法41.6、規105.1)。
ウ 工場財団の組成物件となっている土地については、合筆をすることができない。
ウ〇 工場財団の組成物件となっている土地については、合筆をすることができない(法41.6、規105.1)。
エ 各別の地図又は地図に準ずる図面にそれぞれ記録されている2つの土地の合筆は、字(地番区域でないものを含む。)が同一であっても、することができない。
エ× 各別の地図又は地図に準ずる図面にそれぞれ記録されている2つの土地の合筆登記は、字(地番区域でないものを含む。)が同一であればすることができる(法41.6)。
オ 敷地権である旨の登記がある土地については、合筆をすることができない。
オ〇 敷地権である旨の登記がある土地については、合筆登記をすることができない(法41.6、登記研究453.123頁)。
第13問 不動産の表示に関する登記の申請義務に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 建物の所有権の登記名義人が建物を増築したが、表題部の変更の登記を申請する前にその建物を譲渡して所有権の移転の登記をしたときは、新所有者は、建物の表題部の変更の登記の申請義務を負う。
ア〇 建物の所有権の登記名義人が建物を増築したが、表題部の変更の登記を申請する前にその建物を譲渡して所有権の移転の登記をした場合、新所有者は、建物の表題部の変更の登記の申請義務を負う(法51.2)。
イ 借地権者が地目が山林である土地の上に建物を新築したときは、土地の所有権の登記名義人は、地目の変更の登記の申請義務を負う。
イ〇 借地権者が地目が山林である土地の上に建物を新築すれば、その土地は宅地とみなされるので、土地の所有権の登記名義人は、土地の地目変更登記の申請義務を負う(法37.1)。
ウ 一棟の建物を区分した建物(以下「区分建物」という。)の所有者が区分建物を増築したときは、その一棟の建物に属する区分建物の所有権の登記名義人は、全員がその一棟の建物の表題部の変更の登記の申請義務を負う。
ウ〇 一棟の建物を区分した建物の所有者が区分建物を増築したときは、その一棟の建物に属する区分建物の所有権の登記名義人は、全員がその一棟の建物の表題部の変更の登記の申請義務を負う(法51.1)。
エ 表題部所有者が婚姻により氏を改めたときは、その者は、表題部の変更の登記の申請義務を負う。
エ× 表題部所有者の住所や氏名、法人の本店・商号が変更した場合でも、表題部変更登記の申請義務を負わない(法31)。
オ 行政区画の変更により既登記の建物の所在に変更が生じたときは、所有権の登記名義人は、建物の所在の変更の登記の申請義務を負う。
オ× 行政区画・字又は名称が変更した場合、変更の登記があったとみなされるので所有権の登記名義人は、建物の所在の変更の登記の申請義務を負わない(規92.1)。
第14問 表題部所有者又はその持分についての登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 表題部所有者である共有者の持分についての更正の登記を共有者の一人から申請するときは、その者の所有権を有することを証する情報及び持分を更正することとなる他の共有者の承諾を証する当該他の共有者が作成した情報又は当該表題部所有者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。
ア× 表題部所有者である共有者の持分についての更正の登記を共有者の一人から申請するときは、持分を更正することとなる他の共有者の承諾を証する当該他の共有者が作成した情報又は当該表題部所有者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を添付しなければいけないが、その者の所有権を有することを証する情報を添付する必要はない
(法33.4、登記研究390.91頁)。
イ 表題部所有者の更正登記の申請情報には、更正後の所有者の住所を証する情報を併せて提供しなければならない。
イ〇 表題部所有者の更正登記の申請情報には、更正後の所有者の住所を証する情報を併せて提供しなければならない(令別表2)。
ウ 表題部所有者A、B及びCのうち、Aの持分とCの持分が誤って登記された場合における表題部所有者である共有者の持分についての更正の登記は、持分に変動がないBからは申請することができない。
ウ× 表題部所有者A、B及びCのうち、Aの持分とCの持分が誤って登記された場合における表題部所有者である共有者の持分についての更正の登記をする場合において、持分に変動がないBからも申請することができる(法33.3)。
エ 表題部所有者A株式会社が合併によりB株式会社となったときの変更は、所有権に関する登記の手続によって、これを登記しなければならない。
エ〇 表題部所有者A株式会社が合併によりB株式会社となったときの変更は、所有権に関する登記の手続によって、これを登記しなければならない(法32)。
オ 表題部所有者Aが死亡し、その相続人のあることが明らかでないときは、表題部所有者の氏名若しくは名称についての変更の登記によって、登記名義人をAから亡A相続財産に変更することができる。
オ〇 表題部所有者Aが死亡し、その相続人のあることが明らかでないときは、表題部所有者の氏名若しくは名称についての変更の登記によって、登記名義人をAから亡A相続財産に変更することができる。
第15問
次の対話は、土地の地目に関する土地家屋調査士(以下「調査士」という。)と補助者との間の対話である。調査士の質問に対する次のアからオまでの補助者の解答のうち、正誤を答えて下さい。
調査士: 地目が宅地である一筆の土地にアスファルト舗装をして、その土地を駐車場として他人に賃貸した場合、表示に関する登記が必要ですか。
補助者ア: その土地が駐車場になった以上、雑種地への地目変更の登記を申請しなければなりません。
ア〇 地目が宅地である一筆の土地を駐車場として他人に賃貸した場合、雑種地への地目変更の登記を申請しなければなりません(法34、規4.1)。
調査士: 地目が畑である一筆の土地を畑から駐車場に転用する農地法の許可を得て駐車場として使用していたが、その土地の上に建物を新築した場合、地目変更の登記はどうしますか。
補助者イ: 農地法の許可が畑から駐車場への転用の許可ですので、宅地ではなく雑種地への地目変更の登記を申請します。
イ× その土地の上に建物を新築した場合、土地の現況は宅地になるので、畑から直接現在の地目である宅地に地目変更登記を申請します。
調査士: 一棟の建物を区分した建物の所有者が、地目が宅地である一筆の土地を、規約により建物の敷地としたが、実際には、駐車場として使用している場合、雑種地への地目変更の登記を申請することができますか。
補助者ウ: 規約により建物の敷地とした土地も、建物の敷地であることに変わりがないので、雑種地への地目変更の登記を申請することはできません。
ウ× 現況が駐車場として使用されていれば宅地から雑種地への地目変更の登記を申請しなければなりません。又、区分建物の敷地が宅地でなければいけないという規定はない。
調査士: 地目が雑種地であり、その上層に高圧線が通っている一筆の土地の上に建物を新築した場合、地目変更の登記は必要ですか。
補助者エ: 高圧線下の土地の地目は雑種地とするとされているので、地目変更の登記をする必要はありません。
エ× 高圧線下の土地の地目は他の目的に使用することができない区域は雑種地とする。しかし上層に高圧線が通っている一筆の土地の上に建物を新築した場合は、地目を宅地にする地目変更登記をする必要がある(準則118.13)。
調査士: 地目が雑種地である一筆の土地の上に隣地での建物の建築工事のための現場事務所を設けた場合、宅地への地目変更の登記を申請することができますか。
補助者オ: 現場事務所が仮設の建物であり土地の定着物として認定することができないのであれば、宅地への地目変更の登記を申請することはできません。
オ〇 地目が雑種地である一筆の土地の上に隣地での建物の建築工事のための現場事務所を設けた場合、現場事務所は仮設の建物となり、土地の定着物として認定できないので、宅地への地目変更の登記を申請することはできません。(表示に関する実務 新版第2巻209~210頁)
第16問 地役権図面に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア A登記所の管轄区域内にある甲土地を要役地とし、B登記所の管轄区域内にある乙土地を承役地とする地役権設定の登記がある場合において、乙土地を分筆して分筆後の各土地の一部に地役権が存続するようにするときは、分筆の登記の申請情報と併せて、甲土地のための地役権図面も提供しなければならない。
ア× A登記所の管轄区域内にある甲土地を要役地とし、B登記所の管轄区域内にある乙土地を承役地とする地役権設定の登記がある場合において、乙土地を分筆して分筆後の各土地の一部に地役権が存続するようにするときは、承役地(乙土地)の地役権図面は提供しなければならないが、要役地(甲土地)のための地役権図面は提供する必要はない。
イ 地役権設定の登記がある土地を、地役権が存しない甲土地と地役権が全部に存する乙土地に分筆し、乙土地を所有権の登記以外の権利に関する登記がない丙土地に合筆する分合筆の登記の申請情報と併せて、地役権図面を提供することは要しない。
イ× 地役権設定の登記がある土地を、地役権が存しない甲土地と地役権が全部に存する乙土地に分筆し、乙土地を所有権の登記以外の権利に関する登記がない丙土地に合筆する分合筆の登記の申請をする場合、乙土地と丙土地を合筆すると土地の一部に地役権が存することになるので地役権図面を提供しなければいけない。(令1.7.6)
ウ 地役権図面には、地役権設定の範囲及び面積を明確に示し、方位、地番及び隣地の地番を記録しなければならない。
ウ〇 地役権図面には、地役権設定の範囲及び面積を明確に示し、方位、地番及び隣地の地番を記録しなければならない。(規79.1、平成5年全国主席登記官会同における質疑応答5.2.5)
エ 地役権設定の登記がある土地の分筆の登記の申請情報と併せて、添付情報として、地積測量図とともに提供する地役権図面においては、誤差の限度及び縮尺を地積測量図と同一にしなければならない。
エ× 地役権設定の登記がある土地の分筆の登記の申請情報と併せて、添付情報として、地積測量図とともに提供する地役権図面においては、地積測量図と誤差の限度及び縮尺を同一にしなければならないという規定はない。
オ 地役権設定の登記がある甲土地及び乙土地を、それぞれ甲1、甲2及び乙1、乙2の各土地に分筆し、分筆後のすべての土地の一部に地役権が存統するようにする場合において、分筆の登記を同一の申請情報で申請するときは、分筆後のすべての土地を一括して記録した地役権図面を提供することができる。
オ〇 地役権設定の登記がある甲土地及び乙土地を、それぞれ甲1、甲2及び乙1、乙2の各土地に分筆し、分筆後のすべての土地の一部に地役権が存統するようにする場合において、分筆の登記を同一の申請情報で申請するときは、分筆後のすべての土地を一括して記録した地役権図面を提供することができる。
第17問 建物のえい行移転に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア 甲登記所の管轄に属する既登記の建物がえい行移転により乙登記所の管轄に属した場合、その建物の所在の変更登記は、甲、乙いずれの登記所にも申請することができる。
ア〇 甲登記所の管轄に属する既登記の建物がえい行移転により乙登記所の管轄に属した場合,その建物の所在変更の登記は,甲,乙いずれの登記所にも申請することができる(準則8.1~2)。
イ 甲登記所の管轄に属する既登記の建物がえい行移転により乙登記所の管轄区域内にまたがるに至った場合、その建物の所在変更の登記は、床面積の多い部分が存する土地を管轄する登記所に申請しなければならない。
イ× 甲登記所の管轄に属する既登記の建物がえい行移転により乙登記所の管轄区域内にまたがるに至った場合でも、管轄登記所は甲登記所になる(準則5)。
ウ 甲登記所の管轄に属する既登記の建物の附属建物がえい行移転により乙登記所の管轄に属した場合、その建物の所在変更の登記は、甲、乙いずれの登記所にも申請することができる。
ウ× 甲登記所の管轄に属する既登記建物の附属建物がえい行移転により乙登記所の管轄に属した場合でも、その建物の所在変更の登記は、甲登記所に申請しなければいけない(準則5)。
エ 既登記の建物を同一地番の土地の他の場所にえい行移転した場合、その建物の所在変更の登記は、申請することを要しない。
エ〇 既登記の建物を同一地番の土地の他の場所にえい行移転した場合、その建物の所在変更の登記は、申請することを要しない。
この場合、建物所在図がある場合は建物所在図変更の申出をする。(昭37.7.21民甲2076)
建物所在図が備えられていない場合は、建物図面変更の申出をすることもできる。(登記研究420.122頁)
オ 既登記の建物のえい行移転による建物の所在の変更の登記を申請する場合には、申請情報の内容として、変更後の所在地番を提供し、登記原因及びその日付として「年月日所在地番変更」と表示する。
オ× 既登記の建物のえい行移転による建物の所在の変更の登記を申請する場合には、申請情報の内容として、変更後の所在地番を提供し、登記原因及びその日付として「年月日えい行移転」と表示する(平成21.2.20民二500)。
第18問 所有権の登記がある数個の建物を合併した場合と合体した場合の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正誤を答えて下さい。
ア いずれの登記も、登記官が申請に基づき登記をすることによって効果が生ずるいわゆる形成的登記である。
ア× 合体の登記は報告的登記になる。
建物の合併の登記は,登記官が申請に基づき登記をすることによって効果が生ずる形成的登記である。
イ いずれの場合も、申請情報と併せて所有権の登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない。
イ〇 合体の登記と建物の合併の登記いずれの場合も、申請情報と併せて所有権の登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない。
ウ いずれの場合も、申請情報と併せて合併又は合体後の建物の建物図面及び各階平面図を提供しなければならない。
ウ〇 合体の登記と建物の合併の登記いずれの場合も、申請情報と併せて合併又は合体後の建物の建物図面及び各階平面図を提供しなければならない。(令7.1.6)
エ いずれの登記も、建物が共有であるときは、共有者の一人から申請することができる。
エ× 合体の登記は報告的登記なので、建物が共有であるときは、共有者の1人から申請することができる(平5.7.30民三5320号通達第六・二・(1))。建物の合併の登記は形成的登記になるので、建物が共有であるときは共有者の全員から申請しなければいけない。
オ いずれの場合も、所有権の登記名義人の表示に変更があるときは、その前提として、登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記を申請しなければならない。
オ× 合体の登記を申請する場合において所有権の登記名義人の表示に変更があるときは、所有権の登記名義人の表示変更登記をすることなく変更証明書を添付して合体の登記を申請すればよい。
建物の合併の登記の場合は所有権の登記名義人の表示に変更があるときは、その前提として、登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての
変更の登記を申請しなければ建物の合併の登記を申請することはできない(平成5年全国主席登記官会同における質疑応答第六・一・2)。
第19問 次の対話は、分筆の登記に関する土地家屋調査士(以下「調査士」という。)と補助者との間の対話である。調査士の質問に対する次のアからオまでの補助者の解答のうち、正誤を答えて下さい。
調査士:Aの申請どおりに一筆の土地を甲土地と乙土地に分筆する分筆の登記が完了したが、その後に、Aが当初意図していた分筆線とは異なる線で分筆の登記を申請していたことが判明した場合、どうすればよいですか。
補助者ア:Aは、地図の訂正の申出をすることができます。
ア× Aが当初意図していた分割線とは異なる線で分筆の登記を申請して登記が完了した場合,分筆登記は間違いではないのでAは,地図の訂正の申出をすることができない(昭43.6.8民甲1653)。
調査士:そのほかに方法はありますか。
補助者イ:Aは、分筆錯誤を原因として分筆の登記を抹消した上で、再度、分筆の登記を申請することができます。
イ〇 Aは、分筆錯誤を原因として分筆の登記を抹消した上で、再度、分筆の登記を申請することができます(昭38.12.28民甲3374)。
調査士:分筆の登記の後、AがBに甲土地と乙土地を譲渡して所有権の移転の登記をした場合、Aは、分筆の登記の抹消を申請することができますか。
補助者ウ:いいえ、できません。この場合には、Bから分筆の登記の抹消を申請することになります。
ウ× 分筆の登記の後、AがBに甲土地と乙土地を譲渡して所有権の移転の登記をした後に、分筆の登記の抹消を申請することができるのは、分筆登記を申請した「A」になりBが分筆の登記の抹消を申請することはできない。
調査士:それでは、分筆の登記の後、AがBに乙土地のみを譲渡して所有権の移転の登記をした場合は、どうですか。
補助者エ:その場合には、AもBも分筆の登記の抹消を申請することはできません。
エ〇 分筆の登記の後、AがBに乙土地のみを譲渡して所有権の移転の登記をした場合は、第三者の登記がされていることになるのでAもBも分筆の登記の抹消を申請することはできません。(新訂不動産登記実務144~146頁)
調査士:ところで、Aの申請どおりに一筆の土地を甲土地、乙土地及び丙土地に分割する分筆の登記が完了したが、その後に、甲土地と乙土地の分筆線については、Aが当初意図していた分筆線と異なる線で分筆の登記を申請していたことが判明した場合は、どうすればよいですか。
補助者オ:誤りがあるのは甲土地と乙土地の分筆線ですので、Aは、甲土地と乙土地についてのみ分筆の登記を抹消した上で、その部分について、再度、分筆の登記を申請することができます。
オ× 一筆の土地を甲土地、乙土地及び丙土地の三筆とする分筆の登記が完了した後に、Aが当初意図していた分筆線と異なる線で分筆の登記を申請していたことが判明した場合は、三筆まとめて分筆登記を抹消しなければならず、三筆の土地の一部のみ(甲土地及び乙土地)の分筆登記抹消は認められていない。(表示に関する実務 新版第2巻445~446頁)
第20問 次のアからオまでのA欄の土地を測量したところB欄の結果を得た。C欄のうち、申請情報の内容として提供すべきA欄の土地の地積として正誤を答えて下さい。
| |
A 欄 |
B 欄 |
C 欄 |
| ア | 集落内にある防水用水の貯留池 | 9.43121㎡ |
9.43㎡ |
| イ |
個人の宅地に通じる現に公衆の用に供されている袋小路の土地 |
135.4531㎡ |
135.45㎡ |
| ウ |
石油タンクの敷地 |
501.3493㎡ |
501.34㎡ |
| エ |
温泉の湧出口の維持に必要な土地 |
10.1224㎡ |
10.12㎡ |
| オ |
工場に接続する物干場 |
682.4462㎡ |
682㎡ |
答え
ア 集落内にある防水用水の貯留池
ア〇 集落内にある防水用水の貯留池は「池沼」であり(準則68.8)
9.43121㎡なので,9.43㎡と記載する(施行令4条)。
地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、1平方メートルの100分の1(宅地及び鉱泉地以外の土地で10平方メートルを超えるものについては、1平方メートル)未満の端数は、切り捨てる(規100)
。
イ 個人の宅地に通じる現に公衆の用に供されている袋小路の土地
イ× 個人の宅地に通じる現に公衆の用に供されている袋小路の土地は「公衆用道路」とする(準則68.21)。135.45311㎡なので,135㎡と記載する。
地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、1平方メートルの100分の1(宅地及び鉱泉地以外の土地で10平方メートルを超えるものについては、1平方メートル)未満の端数は、切り捨てる(規100)。
ウ 石油タンクの敷地
ウ〇 石油タンクの敷地は「宅地」とする(準則69.10)。
501.3493㎡なので,「501.34㎡」と記載する。
地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、1平方メートルの100分の1(宅地及び鉱泉地以外の土地で10平方メートルを超えるものについては、1平方メートル)未満の端数は、切り捨てる(規100)。
エ 温泉の湧出口の維持に必要な土地
エ〇 温泉の湧出口及びその維持に必要な土地は鉱泉地とする(準則68.7)。10.1224㎡なので,10.12㎡と記載する。
地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、1平方メートルの100分の1(宅地及び鉱泉地以外の土地で10平方メートルを超えるものについては、1平方メートル)未満の端数は、切り捨てる(規100)。
オ 工場に接続する物干場
オ× 工場に接続する物干場は「宅地」とする(準則69.11)。
682.4462㎡なので,682.44㎡と記載する。
地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、1平方メートルの100分の1(宅地及び鉱泉地以外の土地で10平方メートルを超えるものについては、1平方メートル)未満の端数は、切り捨てる(規100)。
※土地家屋調査士2001年(平成13年)の過去問は、ここまでです。
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